走りに出たのは、どうやらちょうど2週間のブランクの後だった。

西日を浴びながら知らない町を縫い走ることに、
こんなにも有難みを感じるなんて。

景色もそうだけれど、
何処かの家の風鈴の音や子供たちの笑い声、
それに薬局やら畳やら食べ物屋やらの匂いが次々飛び込んでくることに、
改めて喜びを感じずにはいられなかった。
わずか2週間で、こんなにも外の世界から遠ざかっていたことに
驚いた。

まだ個展が始まってもいないのに、気が付けば
次はこんなの描いてみようなんて、路地を走りぬけながら
考えている。
自分の中に生じる、少しだけ嬉しい矛盾。


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