344e033e.jpgゾッとするくらい美しい青をした海だった。
彼方にほんの少し西日が射しただけの、
それ以外ただ波が打ち寄せるだけの海。

車窓からの海は、立ち止まって眺める海とはまた違うドキドキがある。
広がりがより実感できるからだろうか。

昔々、この海沿いの路線を各駅で帰ったことが一度だけあった。
はるか南端の町からの、長いような短いような鈍行の帰り道。

出逢うか出逢わないか。
一番際どいところは、
本当に髪の毛一本ぶんの 隙間しかないように思う。
そのほんのわずかな隙間に手を伸ばさなかったことに胸を撫で下ろすこともあるし、
死ぬほど後悔することもある。

どちらもあった。
あった気がする。

山の上で風力発電の風車が沢山で回り続けているのが見えた。
少しずつ街灯りが増えつつある外の景色は、
夏の終わりという文字がよく似合う。